角田光代『八日目の蝉』

読売新聞夕刊で連載中の小説。
文章中の「私」が入れ替わったようです。


それまでこの物語の主体として
不安や悲しみ、喜びを表してきた人間を
突然淡い記憶の遠い存在として登場させることで、
「彼女がしてきたこととは、一体なんだったんだろう」という儚さ、
そして彼女の存在そのものの哀しさがひしひしと伝わってきます。