湯けむりニコタマ

用賀から砧公園、二子玉川辺りを歩きました。


砧公園から二子玉川へ出る途中の岡本辺りは
極々個人的に『奥ニコタマ』と呼んでいる閑静で緑深い一帯。


特に岡本民家園、静嘉堂文庫周辺は歩いている脇から
タヌキがひょっこり出てきてもおかしくないような、
都会の雑踏から隔離された山里の雰囲気すら漂います。
国分寺崖線を広く濃く覆う木々が
被さるように流れる六郷用水は涼やかな渓流の趣き。



今日は頃合いも良かったので銭湯に寄ってみました。


玉川高島屋の裏手から続く商店街の入口にある銭湯は
開く時間の3時半ちょっと過ぎに入ると、すでに10人近くの先客がいました。


ここは銭湯でありながら温泉を引いていて、
その泉質は東京の城南地域によく見られる黒湯ではなく
かすかに黄色がかった透明なお湯。


浴槽は温泉のほかに、いろいろな漢方の成分をブレンドした薬湯もあり、
濃い色のせいか、いかにも効きそうな匂いのせいか
そちらのほうが競争率が高く、
おかげで比較的ゆったりと温泉を味わえるのです。


陽光がさんさんと差し込む明るく広い浴室で、のんびりと温泉を楽しむ。
なんという極楽。


じっくり温泉に浸かってたっぷり汗を出して
水風呂でスパッと汗を止めて、上がって外に出ても
まだ西の空に太陽が。


明るい夕陽を全身に浴びながら、
だいぶ涼しくなった風でさっぱりした体を冷ましつつ
またちょっと辺りを歩いてみたりして。


これがまた幸せなのです。