木村紺『神戸在住』
小原愼司『ぼくはおとうと』や、中原とほる『ドクトル・ノンベ』
とだともこ『酒場ミモザ』などがあった頃の
今のコミックビームに近い路線だったアフタヌーンが好きだった私を
再びこの雑誌に呼び戻したきっかけが、この漫画でした。
美術学部に籍を置く大学生の繊細な視点から綴られる
穏やかでやわらかい日々。
どこか静かでサラッと乾燥した作品世界が好きで、
話の展開を楽しむというよりも
漫画が醸し出している雰囲気を楽しんでいます。
その点では志村貴子とか山川直人、
こうの史代を読む時に近い味わい方ですね。
個人的には「神戸が舞台の漫画といえば…」と問われたら
西村しのぶ『サード・ガール』か、これです。
この漫画もこの春に終わってしまうとか。
残念。